真夜中の訪問者。(アスカ中心にカヲル、シンジ)
ただ普通の日常的な部分を練習したいので書いてみたのですが、何かをこれ書きたいってテーマで思いついて書いた訳ではないです^^;
そんなのでよければ下にたたんでますのでご覧ください。

そんなのでよければ下にたたんでますのでご覧ください。

真夜中の訪問者
真夜中に目が覚めると一人ぼっちなんだという孤独に支配される。
「ああ、また夢か・・・」
静まり返る暗闇の中アスカの身体は急にカタカタと震えだした。
ゆっくり体を起こし回りを確認の為に見渡すとミサトに与えられた自分の部屋だと分かる。
目線を移し机の上にあるデジタルの時計は午前の1時を過ぎを表示している。
息を深吸って吐くとアスカは体をすくめた。
小さくだが回りの音が聞こえる。まず耳に入るのはデジタルの機械音だった。
抱えるように自分の足を抱きこむと足の間に顔をうつぶせた。
孤独な自分を知られたくないから日頃は虚勢を張る。
こうした無防備な時にはそれを抑えることが出来ない。
強くならなきゃダメ。
強い自分じゃなきゃわたしがわたしのままでいられなくなる。
静かな部屋の中にはうっすらと窓から覗くのは月明かりだけ。
こんな弱い自分を誰が見ている訳でもない。
アスカは目を閉じ何度も何度も心の中で唱え、爪が肌に食い込むくらいに自分を抱きしめる。
大丈夫よ、アスカ。大丈夫。
ゆっくりと顔を上げ、瞬きをしながら瞼を開く。
何か気配を感じたその瞬間。
「・・・」声にならない声が思わず出る。
なぜ人の姿が暗闇の中にあるのだろう。
目を確認するようにぱちくりさせた。
そのシルエットは自分にむかい「やあ」と言葉を発した。
「だっ・・・誰?」
シーツを自分にたぐり寄せ、片手を使いベッドの隅に後ずさる。
「驚かせた?」
首をフルフルと横に振ると大きくため息をつき、相手に向かって近くにあった枕を投げつけた。
「アンタがなんでわたしの部屋にいるのよ!!」
どうしてカヲルがいまここにいるのかがアスカにはまったく分からない。
「トイレに行こうと思ったら何か聞こえたから」
「ちょっと!うっそ!信じらんない!!」
それも当然だった。
カヲルが入ってきた気配を全く感じなかったのだ。
「声がしたとかってだけでレディの部屋に勝手に入ってくるってどういうことよ!」
首をかしげるとカヲルは不思議そうな面持ちをアスカに返した。
「それはごめん。でも・・・」
「でも、ってなによ!!でももへったくれもないわよ!!」
襖の前に立つカヲルはアスカの方に歩みよるとベッドの脇に手をついた。
「な・・・なによ」
カヲルはお構いなしにアスカの方に近づこうとした。
それに気がつくとアスカは自分のシーツをカヲル目がけてすばやく覆いかぶせた。
「ちょっと、なんで近寄ってくるのよ!このヘンタイ!!」
下着もつけず薄出のキャミソールを着ていたことに今更気がつくと、ベッドの縁にかけてあるタオル地のピンクのパーカーを急いでとるとすばやくそれを羽織った。
「・・・ヘンタイって」
シーツ越しに声が返るとベッドの上からアスカは跳び下りた。
「アンタのことに決まってるじゃない!ヘンタイをヘンタイって呼んで何が悪いのよ!!」
被せられたシーツをもたもたとした動きで払い退けるとカヲルはため息を大きく吐いた。
「そんなに怖がらなくってもいいよ」
「なっ!何も怖がってなんかいないわよ!!アンタのことも全然怖くないんだから!!」
「全然ね」
真っ赤な顔をしながらカヲルに向かって怒鳴りつけると、カヲルは口元に指をあて「しーっ」と声を抑えるようにジェスチャーをしてみせた。
ミサトはネルフから自宅に帰ってないことは知っていたが、シンジは部屋で寝ていた。
アスカはそれをふと思い出したがシンジが寝ていようが寝ていまいがお構いなしに話を続ける。
「前科があるじゃないこのヘンタイ!ネルフでアンタが勝手にトイレに入ってきてわたしに話しかけたことまだ忘れてないんだから!!」
ああ。とその件について思い出した。
だがカヲル自信は全く悪いなんてこれっぽっち思ってなかった。
確かにあのとき話し声がしたから女子トイレに入って来たが何がどうして悪かったのか未だに分かっていなかった。
人の常識というものが最近ようやく分かりだしたけれども、まだまだ彼にとってリリンの行動ってものが分からなかった。
「あの時だって君は・・・」
言葉にしかけたのだがカヲルは口を閉じた。
「わたしが何なのよ」
「いや・・・いいんだ」
「何よ。言いかけて気持ち悪いじゃない」
着ていたパーカーのジッパーあたりをぎゅっと握りしめると、襖の脇にシンジが立ってる事に気がついた。
「どうしたのこんな時間に」
眠そうに瞼を擦るシンジの肩にカヲルが腕を回す。
「アスカが悪い夢を見たんじゃないかって思って部屋に入ってしまったんだ」
「そうなの?アスカ」
シンジの顔が心配そうに自分を見つめた。
「まあ、そんなところかな。ね?アスカ」
「キッ」とカヲルを睨みつける。
だがそれ以上シンジにまで詮索されるのも勘弁と思い、カヲルが言ったことに同意をするように口を開いた。
「そう、コイツがいう通りよ。悪い夢をみちゃったのよね」
「そっか。僕はカヲル君とアスカが何かケンカでもしてるのかと思ったよ」
「シンジ君も心配症だね」
カヲルはくすくすと笑い声を立てるとアスカのほうを1度見て、部屋からすっと出ていった。
その笑いにムっときたがこれ以上何を言うのも面倒なのでアスカは一端退くことにした。
「もし眠れないとかだったらさ、何か暖かいものでも入れるけど」
アスカが以前とはどこか違うように見える。
シンジはそれがずっと気になっていた。
必要以上に外では明るく振舞っていることは前々からあったにしろ、何かが引っかかっていた。
アスカは神妙な面持ちの彼の鼻をツンと指先で弾いてみた。
「イテっ」
シンジは自分の鼻を「酷いな」と言いながらなぜると苦笑いを浮かべた。
「平気よ。もう寝るしアンタも早起きなんだからもう寝なさいよ」
「そっか。うん、わかったよ。おやすみアスカ」
平気だとは思わなかったが、そう言うアスカの言葉をいまはそのまま受け入れることにした。
「・・・おやすみ」
そのまま襖を閉じるとアスカは俯いたままため息をついた。
「どうしてこんなところばかりアイツに見られちゃうんだろう?」
大きなあくびを1つするとアスカは再び自分のベッドに入った。
END
真夜中に目が覚めると一人ぼっちなんだという孤独に支配される。
「ああ、また夢か・・・」
静まり返る暗闇の中アスカの身体は急にカタカタと震えだした。
ゆっくり体を起こし回りを確認の為に見渡すとミサトに与えられた自分の部屋だと分かる。
目線を移し机の上にあるデジタルの時計は午前の1時を過ぎを表示している。
息を深吸って吐くとアスカは体をすくめた。
小さくだが回りの音が聞こえる。まず耳に入るのはデジタルの機械音だった。
抱えるように自分の足を抱きこむと足の間に顔をうつぶせた。
孤独な自分を知られたくないから日頃は虚勢を張る。
こうした無防備な時にはそれを抑えることが出来ない。
強くならなきゃダメ。
強い自分じゃなきゃわたしがわたしのままでいられなくなる。
静かな部屋の中にはうっすらと窓から覗くのは月明かりだけ。
こんな弱い自分を誰が見ている訳でもない。
アスカは目を閉じ何度も何度も心の中で唱え、爪が肌に食い込むくらいに自分を抱きしめる。
大丈夫よ、アスカ。大丈夫。
ゆっくりと顔を上げ、瞬きをしながら瞼を開く。
何か気配を感じたその瞬間。
「・・・」声にならない声が思わず出る。
なぜ人の姿が暗闇の中にあるのだろう。
目を確認するようにぱちくりさせた。
そのシルエットは自分にむかい「やあ」と言葉を発した。
「だっ・・・誰?」
シーツを自分にたぐり寄せ、片手を使いベッドの隅に後ずさる。
「驚かせた?」
首をフルフルと横に振ると大きくため息をつき、相手に向かって近くにあった枕を投げつけた。
「アンタがなんでわたしの部屋にいるのよ!!」
どうしてカヲルがいまここにいるのかがアスカにはまったく分からない。
「トイレに行こうと思ったら何か聞こえたから」
「ちょっと!うっそ!信じらんない!!」
それも当然だった。
カヲルが入ってきた気配を全く感じなかったのだ。
「声がしたとかってだけでレディの部屋に勝手に入ってくるってどういうことよ!」
首をかしげるとカヲルは不思議そうな面持ちをアスカに返した。
「それはごめん。でも・・・」
「でも、ってなによ!!でももへったくれもないわよ!!」
襖の前に立つカヲルはアスカの方に歩みよるとベッドの脇に手をついた。
「な・・・なによ」
カヲルはお構いなしにアスカの方に近づこうとした。
それに気がつくとアスカは自分のシーツをカヲル目がけてすばやく覆いかぶせた。
「ちょっと、なんで近寄ってくるのよ!このヘンタイ!!」
下着もつけず薄出のキャミソールを着ていたことに今更気がつくと、ベッドの縁にかけてあるタオル地のピンクのパーカーを急いでとるとすばやくそれを羽織った。
「・・・ヘンタイって」
シーツ越しに声が返るとベッドの上からアスカは跳び下りた。
「アンタのことに決まってるじゃない!ヘンタイをヘンタイって呼んで何が悪いのよ!!」
被せられたシーツをもたもたとした動きで払い退けるとカヲルはため息を大きく吐いた。
「そんなに怖がらなくってもいいよ」
「なっ!何も怖がってなんかいないわよ!!アンタのことも全然怖くないんだから!!」
「全然ね」
真っ赤な顔をしながらカヲルに向かって怒鳴りつけると、カヲルは口元に指をあて「しーっ」と声を抑えるようにジェスチャーをしてみせた。
ミサトはネルフから自宅に帰ってないことは知っていたが、シンジは部屋で寝ていた。
アスカはそれをふと思い出したがシンジが寝ていようが寝ていまいがお構いなしに話を続ける。
「前科があるじゃないこのヘンタイ!ネルフでアンタが勝手にトイレに入ってきてわたしに話しかけたことまだ忘れてないんだから!!」
ああ。とその件について思い出した。
だがカヲル自信は全く悪いなんてこれっぽっち思ってなかった。
確かにあのとき話し声がしたから女子トイレに入って来たが何がどうして悪かったのか未だに分かっていなかった。
人の常識というものが最近ようやく分かりだしたけれども、まだまだ彼にとってリリンの行動ってものが分からなかった。
「あの時だって君は・・・」
言葉にしかけたのだがカヲルは口を閉じた。
「わたしが何なのよ」
「いや・・・いいんだ」
「何よ。言いかけて気持ち悪いじゃない」
着ていたパーカーのジッパーあたりをぎゅっと握りしめると、襖の脇にシンジが立ってる事に気がついた。
「どうしたのこんな時間に」
眠そうに瞼を擦るシンジの肩にカヲルが腕を回す。
「アスカが悪い夢を見たんじゃないかって思って部屋に入ってしまったんだ」
「そうなの?アスカ」
シンジの顔が心配そうに自分を見つめた。
「まあ、そんなところかな。ね?アスカ」
「キッ」とカヲルを睨みつける。
だがそれ以上シンジにまで詮索されるのも勘弁と思い、カヲルが言ったことに同意をするように口を開いた。
「そう、コイツがいう通りよ。悪い夢をみちゃったのよね」
「そっか。僕はカヲル君とアスカが何かケンカでもしてるのかと思ったよ」
「シンジ君も心配症だね」
カヲルはくすくすと笑い声を立てるとアスカのほうを1度見て、部屋からすっと出ていった。
その笑いにムっときたがこれ以上何を言うのも面倒なのでアスカは一端退くことにした。
「もし眠れないとかだったらさ、何か暖かいものでも入れるけど」
アスカが以前とはどこか違うように見える。
シンジはそれがずっと気になっていた。
必要以上に外では明るく振舞っていることは前々からあったにしろ、何かが引っかかっていた。
アスカは神妙な面持ちの彼の鼻をツンと指先で弾いてみた。
「イテっ」
シンジは自分の鼻を「酷いな」と言いながらなぜると苦笑いを浮かべた。
「平気よ。もう寝るしアンタも早起きなんだからもう寝なさいよ」
「そっか。うん、わかったよ。おやすみアスカ」
平気だとは思わなかったが、そう言うアスカの言葉をいまはそのまま受け入れることにした。
「・・・おやすみ」
そのまま襖を閉じるとアスカは俯いたままため息をついた。
「どうしてこんなところばかりアイツに見られちゃうんだろう?」
大きなあくびを1つするとアスカは再び自分のベッドに入った。
END
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テーマ : 二次創作小説(版権もの
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