2012.09.17

甘くそしてほのかに苦い気持ち。9話目:葛西えま

こんちわわ。超久しぶりにSSを書いてみまんた。
いんやぁー、どういう話の進行やったかもうすでに記憶にないですwwwワラ

とりあえずは書いてみておかしかったらおかしかったでまあいいかって感じで書いてますた。
今年の初めに書いてから忙しかったしそのために更新滞ってましたし。
もうそろ終わりな感じですーーー^^



数日がたった。
相変わらず外では蝉が鳴きむし暑さで汗をかくとシャツが身体に貼りつく。
吐く息も熱く貼り付いたシャツを指でひっぱるとうっとおし気に手で仰いだ。
何気に近くにある窓に目線をやると木から蝉がぽとりと落ちるのが見えた。



一体アスカはあれからどこに行ってしまったのか…


午後の授業。
歴史の授業は特に退屈だった。
カヲルは本を読むフリをしながら気持ちは上の空で、目の前で風がそよぎ白いカーテンが揺れる。
ひらひらとカーテンが揺れると、心地よい風が教室へと入ってきた。

涼しくはないが風の気持ち良さに生あくびをひとつすると、
2つ前の座席に座るファーストが何気に後ろを振り返った。

「?」
自分をはじめは見てるのかと思ったが、それが違うとカヲルはすぐに気がついた。
後ろの何かに気がついて彼女は振り返ったのだ。
何を見てるのかと思いゆっくりと見てる方向を振り返ると視線の先には知った顔があった。

「アスカ?!!」
授業中であるのにそれを忘れて、思わず大きな声を出してしまった。

「はっ」とその声の大きさに気がつくとカヲルは口元に急いで手をあてた。
歴史の授業を妨害され先生が煩げに見る。
わざとらしく注意するようにコホンとひとつ咳払いをした。

「あ、…すいません」
とりあえず謝り、手に教科書を持つと教科書を見るふりをした。

これ以上妨害されるかとしばらくはこちらを見ていたが、教卓に背を向けると黒板に文字を書き授業の続きを始めた。
彼女はアスカは後ろにいるのだろうが、振り返ったりするとまた注意を受けるはず。
アスカのことが気になったが、今は授業に集中するふりをしなければならなかった。


長い45分の歴史の時間が終わりやっとと思われる5時間目の休み時間を知らせる鐘がなる。
鐘が鳴り終わったと同時にアスカのほうを振り返り、
席を立つとカヲルはアスカの座る机の前にたった。

それに気がつきゆっくりとアスカが顔を上げると、彼女のキレイな青い目と視線が交わった。
「…久しぶりだね、ここしばらくどうしてたんだい?」
あまりにも定番な面白くもない挨拶だと自分でも思ったがそれ以外の言葉が出ない。
本当はもっと別のことが気になってるし、聞きたいことも沢山あった。
突然消えた日からどうしてたか、どうして何も言わずに出て行ったのか。
言葉が纏まらないうちに口から出そうになった時、アスカの口元が動いた。
「まあそうね。余計なお世話だけど適当にやってたわよ…」
彼女は少し目線をはずすと、何かを見ると言葉がうわずった。

「やあ、アスカ。その…暫くぶりだね」

カヲルのすぐ後ろに立つシンジが彼女の視界に入ったのだった。
アスカはシンジを見るなり席を急いで立つとそのまま急ぎ足で教室を出て行った。

カヲルも後を追いかけるつもりでいたが、シンジが自分よりも先にアスカを追って出て行く。
それを見ると何かが自分の足を止めるようだった。
自分がアスカの後を追うよりも、きっとシンジ君に追いかけてきてもらうほうがいいに決まってるじゃないか。
自分は何を彼女に言いたかったのか、いうつもりだったのか。
何を聞きたかったのか、彼女に求めていたのか。
あの出来事から何をアスカに…



暫く教室で二人を待っていたが戻ってくる気配はなかった。

カヲルはやることもないので近くの椅子に腰を下ろした。
机に肘を突き外に目をやると、平和すぎる光景が目に映る。
赤く染まりだした空に切れ切れの雲。遠くから聞こえる人の声。


すこしずつ違ってきたのはシンジに出会ってから。
空虚な世界にいて自分には何もなくて、ボクの心は何も感じることがなかった。
それなのに彼の存在は混乱をくれ、空の世界は騒がしくなり少しずつ形が変わっていった。
そしてアスカに出会い、またこの世界の形が違っていった。
いつの間にかシンジだけではなく、彼女も自分の世界を気がつかないうちに支配していった。


夕焼けが教室を赤く彩る。
ここには自分以外にはもう誰もいなく、外では部活が終わり荷物を片手に帰っていく者の姿が
ちらほらとあるくらいだった。

机にはシンジの鞄とアスカの鞄が残ってるくらいだった。

二人はどこにいるんだろうか?
鞄とここにいる自分だけが時間から取り残されていた。
二人をいつまでも待っていても仕方がないが、かと言って先に帰る気にもならなかった。
もしかして鞄だけ残して二人はもう学校にはいないとか?もありえる。
カヲルは机にあった自分の鞄を持つと、二人の鞄も一緒に抱え教室を出ようとした。

「アンタまだいたの?あたしの鞄までもしかして持ってる?」
目の前にはいつもの仁王立ちのアスカの姿が。
「それシンジの鞄?あいつ先に帰っちゃったしアンタがシンジの分持って帰ってよ。
あたしのは自分で持つから早く貸しなさいよ」
カヲルは言われるままアスカの鞄を手渡した。
教室を急いで出るアスカの手首をカヲルが掴んだ。
「な、なによ?いきなり。痛いし手首をそんな強く掴まないでよ!」
「あのさ、どうして」
アスカの手首を自分のほうにひっぱるとカヲルの持っていた2人分の鞄が床に落ちた。
予想外のカヲルの行動にアスカの目が丸くなる。
「どうして何も言わずに」
カヲルはアスカを抱きしめると言葉を続けた。

「アンタ宛にちゃんとメモを残したわよ」
「シンジ君と一緒に」
「シンジと話した。アイツに自分の気持ち言うか言わないか迷った。すごく迷ったけど結局は言わなかった」
「どうして?」
「アイツに言ってしまったらあたしはあたしじゃなくなる気がするから。いつも心のどこかでシンジに負けたくなかった。シンジには負けたくなかった。それなのに…」
嫌いだって思ってたし、好きになんかならない。そう思ってた。
だけどいつのまにか惹かれてた自分がいてやっぱりそれを認めたくなくって…でもその気持を止めることは出来なくって、どうしようもなく好きになってしまった。
言葉にしなくても同じ気持をシンジに抱いていたカヲルには、アスカがどうしたのかがわかった。

「ミサトの家を出て気持の整理をしたいから」
「君はあそこを出て行ってこれからどうするんだい?」
「もともと他人と一緒なんて自分らしくないし1人で暮らしてくつもり」
カヲルの腕の力が緩まるとアスカはカヲルの腕から抜け出し自分の鞄を持ち直した。
「そういう事だしそれはアンタがミサトん家に持って行って」
カヲルを残し廊下を歩くとアスカは1度足を止めた。
「アンタと少しの間暮らしたことちょっとだけ楽しかったわ」

階段を降りて行く彼女の姿を追いかけたがアスカの姿はもう見えなくなっていた。







つづく。
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