LAK SS Garden of Eden1話:葛西えま
久しぶりに途中置きっぱのLAKのSSを書いて更新しよーとおもいつつ、別ネタで更新してます^^;
しかも全く別の時間軸で生きてる場所も違うので、そんな創作まがいな創作ものでOKならば下記からどーぞ。
めっちゃ健全です!!(笑)きっぱりいえるくらい健全なのです!!
(多分今後も健全と思う!!だが微妙にそれっぽい展開も今後はあるかもですが?)
ロンドンは今日も曇り空で湿気を含んだ空気にはうんざりする。
髪の毛はまとまらないし、兎にも角にも灰色の空には憂鬱になる。
ぼんやりと窓辺に置かれた木製のアンティークチェアに腰をかけ、
窓の枠に頬杖をつくとうんざりとした声でため息を吐いた。
「何をそんなに退屈そうにしてるんだい?」
オークで出来た丸いティーテーブルのに乗った温かなアールグレイの紅茶を
ひとくち口に運ぶと優しげな微笑みを浮かべる。
「退屈以外の言葉が浮かべばそんな顔してないわよ」
足を肩幅にまで開くと深く腰を掛けなおしそのまま天井を仰いぐと思い切り腕を伸ばした。
「退屈も悪くないと思うけど?」
部屋の中で流れるクラシックの音楽は、ただでさえアスカの退屈や眠気を誘う材料だった。
優雅な旋律は心地よく耳に届いては脳内の緊張を和らげていく。
「退屈は退屈以外なにものでもないわよ」
「心地いい気分で満たされればアスカの言う退屈な時間もまた素敵だと思うんだけど?」
「ジジむさぁい・・・」
ゆっくりと椅子から立ち上がるとカヲルがいる場所までくるとティーテーブルに置かれたスコーンをヒョイとひとつ取ると、
銀のスプーンで木苺のジャムを掬うと立ったまま食べ始めた。
「行儀が悪いね」
指についたジャムをぺロリと舐め取るとアスカはカヲルの膝の上に座った。
「これでいいかしら?」
「アスカは悪い子だね」
「そうかしら?」
アスカがクスクスと笑うとそれに釣られてカヲルも笑い出した。
「ねぇ・・・新しい靴が欲しいんだけど」
「この前買ったばかりじゃなかったっけ?」
足元を一度見ると真新しい下ろしたての黒いリボンの付いたバレエシューズが見える。
「これのこと?」
ボリュームのある紺色のスカートの裾を少し捲くり上げ、足を高く上げるとカヲルに振り返り首をかしげてみた。
「で、どんなのか決まってるのかい?」
いつも甘えてくる時は決まって可愛らしい顔で首をかしげて見せる。
その表情が可愛いものだからわがままと知っていても、なんでもしてあげたい気持ちになってしまう。
甘いと何度言われてもそれが分かっててもだめとは言えない。
たった一人の家族で、愛しいと思う存在。
両親が交通事故で亡くなってからはたった2人きりの家族。
「ねえ、いつ買いに行く?」
「いつでも君の準備ができれば」
「じゃあお風呂に急いで入ってくるから!」
「部屋にいるから用意できたら呼んでくれればいいよ」
カヲルの膝の上から立ち上がると急ぎ足で部屋のドアを勢い良く開けた。
振り返るとアスカは満面の笑みを見せるとそのまま自室にあるバスルームに入っていった。
「まったく僕は甘いな・・・」
さっきまでにぎやかだった部屋は急に静かになり月光の曲だけが耳の中に流れた。
両親が亡くなった日もこんな雨の日だった。
とはいえイギリスは曇りの日や雨が降っている。
1年前には思いもしなかった2人きりの生活。
僕とアスカは1歳違いの兄弟だが、本当は僕とアスカとは血が繋がっていない。
アスカの両親が孤児だった自分を引き取って育ててくれた。
赤ん坊のときのことだからアスカは知らないし、僕も知らなかった。
実際知ったのはつい最近だった。両親が事故死して遺産を相続するにあたり書類を長男となっている
僕が受け継ぐことになり偶然知ってしまったのだ。
叔父となる加持さんは18にもなればこの事を知ってしまうのだから、いっそ今知ったほうがいいと思い
アスカには伏せたままで全てを話してくれた。
「言いにくい話なんだが、君は赤子の頃に施設から養子組みされてここにきたんだ」
「・・・そうでしたか」
僕は落ち着いて彼の話を受け入れた。
うすうす気がつき始めていたと加持さんに言うと優しい微笑みを向けられた。
「うすうす分かっていたのか。じゃあ、話は早い。だが、君は彼らの本当の子供と変わらなく愛されていたんだ。
それは分かっておいてくれ。遺産のことでも君に十分遺されてることでわかると思う」
「もちろんそれは分かってます」
「アスカに半分、君に半分。18歳までは私が管理することを任されているが必要な金額は毎月仕送りとして送る
ことになってる。ここの家にそのまま住んでも私と一緒に住んでくれてもかまわない」
「ここに・・・両親が住んでいた思い出のあるこの場所で暮らしたい。きっとアスカもだと思います」
「でも、兄弟2人だけとはいかないな・・・」
加持は考えながら書類に目を通し、カヲルにそれを確認させていった。
「じゃあ。メイドを1人つけて2週間に1度私が様子を見にここにやってくるで1度試すことにするかい?」
「それで構いませんが、加持さんはそれでいいんですか?」
そう答えると加持はカヲルに近づき彼を大きい胸で抱きしめた。
「まだ君達は親が必要な年なんだ。これ位しか出来ないが甘えればいいんだ」
「・・・」
うっすらと香る香水に混じったタバコの匂いが何故かカヲルには心地よかった。
バスタブにお湯がいっぱいにはられた。
そこにお気に入りのバスキューブを2個落とすとバスルームの全体に大好きなローズの香りが広がる。
新しいオリーブの石鹸を用意し、ふかふかの白い刺繍の施された大きめのタオルを小さな椅子に置くと、
着ていたブラウスのボタンを外し始めた。スカートを脱ぎかけた時に着替えの下着を持ってくるのをうっかり忘れてしまった。
「まあ、いっか」
上がってから替えればいいと答えを出したので、そのまま服を脱ぎ下着も脱ぐと髪をピンで束ね片足ずつ湯船に足をつける。
アスカはお風呂に入る時間を何より愛していた。
大好きな匂いに包まれるとそこだけが楽園のようだった。
嫌なことがある日は特に長湯をして少々湯あたりしてしまうくらいだった。
それほど大好きな空間であった。
だが今はそこまではノンビリはしていられなかったので、20~30分ほどするとタオルに身を包みバスルームから部屋へと移動した。
部屋である程度水分をふき取り終えるとドレッサーの上にも置かれた青い瓶に入ったボディローションを身体に丹念にぬった。
同じ色の瓶に入った化粧水を顔にも塗り終えると、チェストからコットン製の白いレースのリボンのついた可愛らしい下着を出しそれを身に着けた。
大きなたんすの前に立つと何を着ていくか迷い始めた。
やはり欲しがっている靴に合う服を着ていったほうがいいに決まってはいるのだが、迷って違うものを買ってしまう可能性もあった。
毎度のことながらアスカは買い物に出ると必ず迷ってしまい挙句の果ては思ってたものと違うものを買って帰るのだ。
「どれ着ようかしら・・・」
ブツブツと独り言を言っていたら部屋のドアがノックされた。
「用意できた?」
ドアの外から声が聞こえたので振り返ると、下着姿のままでドアノブを回し隙間から顔を覗かせた。
「まだなの。着ていく服がまだなの」
「そんなのなんでもいいじゃないか」
カヲルは服について無頓着なもので適当でいいじゃないか?と毎回アスカに言うのだが、結局は1時間は決まって待つハメになる。
アスカが思い切ってドアを開ける。
「良くない・・・良くないの」
くしゅん。とくしゃみをするが当の本人はそんなのお構いなしだった。
「アスカ」
カヲルはアスカの姿を見ないように壁のほうに目線を泳がせるが、くしゃみされれば見ない訳にいかなかった。
「そんな下着姿のままうろうろしてたら風邪を引くよ」
近くに置かれたままのバスローブを肩にかけてやると、アスカがカヲルの手を急に引っ張りそのままベッドに腰をかけた。
「選んでよ」
「なにを?」
「着ていく服を選んで。なんでも合いそうなものでいいから選んで」
「選ぶって僕がかい?」
「そう。でも変なもの選ばないでよね」
しぶしぶながらもアスカの洋服を眺める。
「すごいね」
「なにが?」
「服の数さ」
「嫌味?ねぇ?それって嫌味なの?」
「違うよ、ただどれも君に似合うものばかりだ」
「そおね・・・ どれもママが選んでくれたものだもん」
「うん・・・」
しばらく無言のままカヲルがハンガーを掴んだり服を出したりする音だけが部屋の中で耳に入ってきた。
「これ」
シンプルなワンピースをカヲルが選んだ。
「これならどんなものだって合うし、1番君に似合ってると思う」
Aラインで胸の下からギャザーの入った黒いワンピース。
「これ?」
「そう、これならどんな色でも合うし、どんなデザインのものでも合うんじゃないかい?」
「まあ、地味だけどそうかも」
「じゃあ、さっさと着替えて」
なるべく見ないようにしてるのかアスカから見ればカヲルの態度は挙動不審だった。
「どうしてこっち見ないの?変なの」
「アスカももう大人なんだし、そんな格好でうろうろしちゃだめだよ。・・・僕の前でもだけど、特に他の人の前でしないで」
「わかったけど、別に気にしなきゃいいじゃん」
「気になるからだよ・・・」
アスカの服を選ぶのが終わると部屋の外で待つからと言い残すとドアを閉めた。
「変なの。去年まで一緒にだって寝てたのに・・・」
羽織っていたローブを脱ぎ捨てると、ワンピースの袖に腕を通した。
服にに合わせ髪を下ろすとアスカは鏡の中の自分を見る。
ちょっとだけ色のついたリップクリームを指で塗ると今朝と同じ靴を履いた。
つづく。
しかも全く別の時間軸で生きてる場所も違うので、そんな創作まがいな創作ものでOKならば下記からどーぞ。
めっちゃ健全です!!(笑)きっぱりいえるくらい健全なのです!!
(多分今後も健全と思う!!だが微妙にそれっぽい展開も今後はあるかもですが?)
ロンドンは今日も曇り空で湿気を含んだ空気にはうんざりする。
髪の毛はまとまらないし、兎にも角にも灰色の空には憂鬱になる。
ぼんやりと窓辺に置かれた木製のアンティークチェアに腰をかけ、
窓の枠に頬杖をつくとうんざりとした声でため息を吐いた。
「何をそんなに退屈そうにしてるんだい?」
オークで出来た丸いティーテーブルのに乗った温かなアールグレイの紅茶を
ひとくち口に運ぶと優しげな微笑みを浮かべる。
「退屈以外の言葉が浮かべばそんな顔してないわよ」
足を肩幅にまで開くと深く腰を掛けなおしそのまま天井を仰いぐと思い切り腕を伸ばした。
「退屈も悪くないと思うけど?」
部屋の中で流れるクラシックの音楽は、ただでさえアスカの退屈や眠気を誘う材料だった。
優雅な旋律は心地よく耳に届いては脳内の緊張を和らげていく。
「退屈は退屈以外なにものでもないわよ」
「心地いい気分で満たされればアスカの言う退屈な時間もまた素敵だと思うんだけど?」
「ジジむさぁい・・・」
ゆっくりと椅子から立ち上がるとカヲルがいる場所までくるとティーテーブルに置かれたスコーンをヒョイとひとつ取ると、
銀のスプーンで木苺のジャムを掬うと立ったまま食べ始めた。
「行儀が悪いね」
指についたジャムをぺロリと舐め取るとアスカはカヲルの膝の上に座った。
「これでいいかしら?」
「アスカは悪い子だね」
「そうかしら?」
アスカがクスクスと笑うとそれに釣られてカヲルも笑い出した。
「ねぇ・・・新しい靴が欲しいんだけど」
「この前買ったばかりじゃなかったっけ?」
足元を一度見ると真新しい下ろしたての黒いリボンの付いたバレエシューズが見える。
「これのこと?」
ボリュームのある紺色のスカートの裾を少し捲くり上げ、足を高く上げるとカヲルに振り返り首をかしげてみた。
「で、どんなのか決まってるのかい?」
いつも甘えてくる時は決まって可愛らしい顔で首をかしげて見せる。
その表情が可愛いものだからわがままと知っていても、なんでもしてあげたい気持ちになってしまう。
甘いと何度言われてもそれが分かっててもだめとは言えない。
たった一人の家族で、愛しいと思う存在。
両親が交通事故で亡くなってからはたった2人きりの家族。
「ねえ、いつ買いに行く?」
「いつでも君の準備ができれば」
「じゃあお風呂に急いで入ってくるから!」
「部屋にいるから用意できたら呼んでくれればいいよ」
カヲルの膝の上から立ち上がると急ぎ足で部屋のドアを勢い良く開けた。
振り返るとアスカは満面の笑みを見せるとそのまま自室にあるバスルームに入っていった。
「まったく僕は甘いな・・・」
さっきまでにぎやかだった部屋は急に静かになり月光の曲だけが耳の中に流れた。
両親が亡くなった日もこんな雨の日だった。
とはいえイギリスは曇りの日や雨が降っている。
1年前には思いもしなかった2人きりの生活。
僕とアスカは1歳違いの兄弟だが、本当は僕とアスカとは血が繋がっていない。
アスカの両親が孤児だった自分を引き取って育ててくれた。
赤ん坊のときのことだからアスカは知らないし、僕も知らなかった。
実際知ったのはつい最近だった。両親が事故死して遺産を相続するにあたり書類を長男となっている
僕が受け継ぐことになり偶然知ってしまったのだ。
叔父となる加持さんは18にもなればこの事を知ってしまうのだから、いっそ今知ったほうがいいと思い
アスカには伏せたままで全てを話してくれた。
「言いにくい話なんだが、君は赤子の頃に施設から養子組みされてここにきたんだ」
「・・・そうでしたか」
僕は落ち着いて彼の話を受け入れた。
うすうす気がつき始めていたと加持さんに言うと優しい微笑みを向けられた。
「うすうす分かっていたのか。じゃあ、話は早い。だが、君は彼らの本当の子供と変わらなく愛されていたんだ。
それは分かっておいてくれ。遺産のことでも君に十分遺されてることでわかると思う」
「もちろんそれは分かってます」
「アスカに半分、君に半分。18歳までは私が管理することを任されているが必要な金額は毎月仕送りとして送る
ことになってる。ここの家にそのまま住んでも私と一緒に住んでくれてもかまわない」
「ここに・・・両親が住んでいた思い出のあるこの場所で暮らしたい。きっとアスカもだと思います」
「でも、兄弟2人だけとはいかないな・・・」
加持は考えながら書類に目を通し、カヲルにそれを確認させていった。
「じゃあ。メイドを1人つけて2週間に1度私が様子を見にここにやってくるで1度試すことにするかい?」
「それで構いませんが、加持さんはそれでいいんですか?」
そう答えると加持はカヲルに近づき彼を大きい胸で抱きしめた。
「まだ君達は親が必要な年なんだ。これ位しか出来ないが甘えればいいんだ」
「・・・」
うっすらと香る香水に混じったタバコの匂いが何故かカヲルには心地よかった。
バスタブにお湯がいっぱいにはられた。
そこにお気に入りのバスキューブを2個落とすとバスルームの全体に大好きなローズの香りが広がる。
新しいオリーブの石鹸を用意し、ふかふかの白い刺繍の施された大きめのタオルを小さな椅子に置くと、
着ていたブラウスのボタンを外し始めた。スカートを脱ぎかけた時に着替えの下着を持ってくるのをうっかり忘れてしまった。
「まあ、いっか」
上がってから替えればいいと答えを出したので、そのまま服を脱ぎ下着も脱ぐと髪をピンで束ね片足ずつ湯船に足をつける。
アスカはお風呂に入る時間を何より愛していた。
大好きな匂いに包まれるとそこだけが楽園のようだった。
嫌なことがある日は特に長湯をして少々湯あたりしてしまうくらいだった。
それほど大好きな空間であった。
だが今はそこまではノンビリはしていられなかったので、20~30分ほどするとタオルに身を包みバスルームから部屋へと移動した。
部屋である程度水分をふき取り終えるとドレッサーの上にも置かれた青い瓶に入ったボディローションを身体に丹念にぬった。
同じ色の瓶に入った化粧水を顔にも塗り終えると、チェストからコットン製の白いレースのリボンのついた可愛らしい下着を出しそれを身に着けた。
大きなたんすの前に立つと何を着ていくか迷い始めた。
やはり欲しがっている靴に合う服を着ていったほうがいいに決まってはいるのだが、迷って違うものを買ってしまう可能性もあった。
毎度のことながらアスカは買い物に出ると必ず迷ってしまい挙句の果ては思ってたものと違うものを買って帰るのだ。
「どれ着ようかしら・・・」
ブツブツと独り言を言っていたら部屋のドアがノックされた。
「用意できた?」
ドアの外から声が聞こえたので振り返ると、下着姿のままでドアノブを回し隙間から顔を覗かせた。
「まだなの。着ていく服がまだなの」
「そんなのなんでもいいじゃないか」
カヲルは服について無頓着なもので適当でいいじゃないか?と毎回アスカに言うのだが、結局は1時間は決まって待つハメになる。
アスカが思い切ってドアを開ける。
「良くない・・・良くないの」
くしゅん。とくしゃみをするが当の本人はそんなのお構いなしだった。
「アスカ」
カヲルはアスカの姿を見ないように壁のほうに目線を泳がせるが、くしゃみされれば見ない訳にいかなかった。
「そんな下着姿のままうろうろしてたら風邪を引くよ」
近くに置かれたままのバスローブを肩にかけてやると、アスカがカヲルの手を急に引っ張りそのままベッドに腰をかけた。
「選んでよ」
「なにを?」
「着ていく服を選んで。なんでも合いそうなものでいいから選んで」
「選ぶって僕がかい?」
「そう。でも変なもの選ばないでよね」
しぶしぶながらもアスカの洋服を眺める。
「すごいね」
「なにが?」
「服の数さ」
「嫌味?ねぇ?それって嫌味なの?」
「違うよ、ただどれも君に似合うものばかりだ」
「そおね・・・ どれもママが選んでくれたものだもん」
「うん・・・」
しばらく無言のままカヲルがハンガーを掴んだり服を出したりする音だけが部屋の中で耳に入ってきた。
「これ」
シンプルなワンピースをカヲルが選んだ。
「これならどんなものだって合うし、1番君に似合ってると思う」
Aラインで胸の下からギャザーの入った黒いワンピース。
「これ?」
「そう、これならどんな色でも合うし、どんなデザインのものでも合うんじゃないかい?」
「まあ、地味だけどそうかも」
「じゃあ、さっさと着替えて」
なるべく見ないようにしてるのかアスカから見ればカヲルの態度は挙動不審だった。
「どうしてこっち見ないの?変なの」
「アスカももう大人なんだし、そんな格好でうろうろしちゃだめだよ。・・・僕の前でもだけど、特に他の人の前でしないで」
「わかったけど、別に気にしなきゃいいじゃん」
「気になるからだよ・・・」
アスカの服を選ぶのが終わると部屋の外で待つからと言い残すとドアを閉めた。
「変なの。去年まで一緒にだって寝てたのに・・・」
羽織っていたローブを脱ぎ捨てると、ワンピースの袖に腕を通した。
服にに合わせ髪を下ろすとアスカは鏡の中の自分を見る。
ちょっとだけ色のついたリップクリームを指で塗ると今朝と同じ靴を履いた。
つづく。
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テーマ : 二次創作小説(版権もの
ジャンル : アニメ・コミック